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苗の手入れで大切にしている基本
苗の手入れで大切なのは、毎日同じ作業を繰り返すことではなく、葉、茎、根鉢、土の乾き方を見て、その日に必要な手入れだけを行うことです。特に購入苗は、売り場と畑で日当たりや風が大きく変わります。植え付けを急がず、苗の状態と天気を確認してから畑へ移します。
- 新しい葉が展開し、葉色が極端に薄くない
- 茎が徒長せず、自立している
- 葉裏にアブラムシやハダニがいない
- 根鉢が崩れず、白い根が適度に回っている
- 最低気温と強風の予報が作物に合っている
良い苗を葉・茎・根で見分ける

葉の枚数だけでなく、節と節の間が詰まり、茎が太く、株全体が左右へ偏っていない苗を選びます。下葉が一枚黄変しているだけなら古葉の場合もありますが、新芽まで黄色い、葉が縮れている、茎の地際が黒い苗は、原因を確認してから選びます。
ポット底から根が少し見える程度は問題ありません。ただし、太い根が何重にも回り、水を与えてもすぐ乾く苗は老化している可能性があります。反対に、根鉢がまとまらず土が崩れる苗は、まだ根が十分に張っていない場合があります。
買ってきた苗を畑の環境へ慣らす

温室や軒下で管理されていた苗を、いきなり一日中強い日差しと風へ当てると、葉焼けやしおれが起きやすくなります。最初は風の弱い半日陰に置き、数日かけて朝の日光、日中の日光へと当てる時間を伸ばします。夜温が低い日は屋内へ取り込み、暖かい日でも乾いた強風へ注意します。
| 苗の変化 | 考えられること | 対応 |
|---|---|---|
| 昼だけしおれ、夕方に戻る | 蒸散が吸水を上回っている | 日差しと風を弱め、土の乾きを確認 |
| 翌朝も戻らない | 水切れ、根傷み、過湿など | 根鉢と排水を確認し、植え付けを延期 |
| 葉が白っぽく抜ける | 急な強光による葉焼けの可能性 | 半日陰へ戻し、新葉の回復を待つ |
| 新芽が縮れる | 害虫や生理障害の可能性 | 葉裏を拡大して確認し、隔離する |
ポット苗の水やりは時刻より土を見る

朝に表土と鉢の重さを確認し、根鉢が乾き始めたら、鉢底から流れるまで与えます。受け皿へ水をためたままにせず、夕方に葉が少ししおれた時も、土が湿っているなら追加の水やりを急ぎません。過湿が続くと根が酸素不足になり、乾いている時と似たしおれ方をすることがあります。
小さなポットは気温と風で急に乾きます。晴天の日は昼にも確認しますが、葉へ少量ずつ何度もかけるのではなく、必要な時に根鉢全体へ水を通します。
関連する確認:なすの水やり頻度と判断方法では、この判断をさらに具体的な手順で解説しています。
植え付け当日の手順

- 畑を先に整える:元肥、畝、支柱位置まで準備します。
- 根鉢へ吸水させる:乾きすぎた苗は植える前に十分吸水させます。
- 根鉢を崩しすぎない:接ぎ木苗は接ぎ木部分を土へ埋めません。
- 植え穴へ収める:ポットと同程度の深さを基本にします。
- 株元へ水を入れる:根鉢と周囲の土を密着させます。
- 仮支柱を添える:風で根が動かないよう茎をゆるく固定します。
日差しが強い真昼や、強風・大雨の直前は避けます。植え付け適期は作物と地域で異なるため、苗ラベルや種苗会社の栽培情報、地域の気温を合わせて判断します。
植え付け後1週間の見回り

- 朝に新芽が起きているか
- 株元の土が割れ、根鉢が露出していないか
- 仮支柱のひもが茎へ食い込んでいないか
- ナメクジ、アブラムシ、食べ跡がないか
- 古葉ではなく新しい葉が動き始めたか
植え付け直後に肥料を追加して生育を急がせると、弱った根へ負担をかけることがあります。まず活着を待ち、新葉の展開を確認してから、その作物の追肥時期へ進みます。
群馬の畑で私たちが意識すること
ぐんま堀越ファームでは、同じ品種でも苗ごとの葉色、朝の立ち上がり、土の湿り方を見て作業を調整しています。春から初夏は暖かい日と冷える日の差があるため、暦だけで植え付け日を決めず、数日先の最低気温と風を確認します。苗が小さい時の一手間が、夏の草勢と収穫の安定につながります。