立鎌の使い方|草削り・除草作業の基本と安全上の注意

立鎌の使い方|草削り・除草作業の基本と安全上の注意

立鎌は、立った姿勢で地表付近の草を削ったり、土を薄く動かしたりする手道具です。刈払機のような回転刃ではありませんが、鋭い刃物である点は同じです。力任せに振るのではなく、刃の形、周囲、土の硬さを確認して小さく動かします。

作業前に道具の種類を確認する

「立鎌」と呼ばれる製品には、刃が平たいもの、ギザ刃、左右どちらかへ角度が付いたものなどがあります。押して使うか、手前へ引いて使うかも製品により異なります。見た目だけで判断せず、製品ラベルと取扱説明を確認してください。

確認箇所 作業前の判断
欠け、曲がり、さび、緩みがないか
柄と接合部 ひび、がたつき、抜けがないか
作業場所 石、金属、ホース、電線、支柱、ガラスが隠れていないか
周囲 人、子ども、ペットとの距離を確保できるか
服装 手袋、滑りにくい靴、肌を覆う服を使えるか

基本は地表を浅く削る

  1. 両足を安定させ、無理に遠くへ手を伸ばさない位置に立ちます。
  2. 刃を地表へ寝かせ気味に当て、製品の指定方向へ短く動かします。
  3. 一度に深く入れず、草の根元と表土を薄く切り分けます。
  4. 処理した範囲を確認してから半歩移動し、同じ動きを繰り返します。
  5. 刃へ草や土が付いたら、道具を安定した場所へ置いてから取り除きます。

刃を足元へ向けて大きく振る、硬い石へ打ち付ける、片手で勢いよく引く使い方は避けます。土が硬い場合は、作業範囲を小さくするか、別の道具を選びます。

向いている草と別の方法を選ぶ場面

発生直後の小さな一年生雑草は、地表を浅く削る作業で減らしやすい傾向があります。一方、地下茎で広がる多年草や大きく育った株は、地上部だけ切っても再生します。無理に立鎌だけで抜こうとせず、根を掘り取る道具、刈り取り、防草資材などを組み合わせます。

  • 苗や樹木の根元では、作物の茎と根を傷つけないよう距離を取る
  • 砂利では刃こぼれや飛散が起きるため使用可否を確認する
  • 斜面や濡れた場所では、滑らないかを先に判断する
  • 狭い場所では刃先が構造物へ当たらない小型道具も検討する

「刈る」と「削る」を分ける

茎葉を地上部で切る作業と、表土ごと根元を削る作業では、刃の角度が異なります。背の高い草を倒す目的で立鎌を横へ大きく振ると、周囲へ刃が届きやすくなります。製品が草削り用なら、先に草丈を低くしてから根元を浅く処理するなど、道具の用途に合わせます。

作業後の清掃と保管

土や草汁を落とし、水分を拭き取って乾かします。刃の研磨方法と油の使用可否はメーカー説明に従います。欠けた刃を自己流で削り続けず、交換部品の有無を確認します。保管時は刃カバーを付け、子どもの手が届かず、倒れてこない場所へ固定します。

安全確認は手道具でも省略しない

農林水産省の農作業安全資料は、刃物や鋭い部分へ触れる作業で適切な保護手袋を使うこと、作業に合った服装や保護具を選ぶことを示しています。立鎌はエンジンを使わないため静かですが、刃先が人へ近づけばけがにつながります。作業中に人が近づいたら、道具を地面へ置いて動きを止めてください。

うまく草が削れないときの順番

  1. その立鎌が押し切りか引き切りかを説明書で確認する。
  2. 刃の欠け・摩耗・緩みを見る。
  3. 土が乾いて硬すぎる、または湿って刃へ付着していないかを見る。
  4. 草が立鎌向きの大きさ・種類かを考える。
  5. 無理な姿勢になっていれば柄の長さや別の道具を見直す。

疲れを感じる前に区切る

同じ姿勢で長時間続けると、握る力が落ちて刃先を制御しにくくなります。狭い範囲ごとに作業を区切り、水分補給と休憩を取ります。暑い日は気温だけでなく湿度と日差しも考え、体調に異変があれば作業を中止します。終わりの時刻を先に決め、暗くなってから続きを行わないことも安全管理の一部です。

参考資料

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